現場ブログ

Gemba Blog

数値と住み心地

2020/8/12

こんにちは!
お盆休みなりました。皆さんご家族でゆっくりされてますか?今日はトモコがお伝えします。

先日S様邸の気密測定をしました。

小田原工務店では22年前から新築の家において気密測定をしています。
これまでの測定数172軒分!

断熱性能を表すQ値やUA値は設計段階で数値が分かるのですが、気密性能を表すC値は実測値ですので現場のチカラが試されます。
そして今回の測定では、過去最も良い数値となりました^^
使用している測定器で測れる限界の数値がでました~。(もちろん良い方で!)
S様邸は28坪でシンプルな長方形の箱型の家です。
C値は家の形状がシンプルなものが有利になります。
それを念頭においても、良い数値がでるのは現場の職人さんがきめ細かな作業を積み重ねてきたお陰です。
これまでコツコツと家の性能を改善してきました。
数値が実際の住み心地にどんな影響を与えるのか、そういった学びをスーパーウォール会の仲間たちと続けてきました。
設計段階では設計士の、そして現場では職人の、これまでの学び、そして心構えで家の性能が変わってくるのです。

数値は住み心地を左右します。
C値の良し悪しを実際の生活で感じる場面があります。臭い、室内の温度ムラ、冬なら結露などです。
気密、が良くないと今日のような外気温37℃!みたいな日、リビングのこの辺は涼しいけど、この辺は蒸しっとしてる、みたいなことになります。
また、洗面室に行くとなんとなくカビ臭い、みたいな。
これは計画したとおりに換気が働いていないということです。

気密を良くする目的は、室内の換気を計画した通りに働かせることです。
換気は設計段階で、空気を取りいれる口、排出する口、それぞれ設定します。
換気によって家中の空気をすみずみまでリフレッシュさせます。
ところが、現場で気密施工を確実にしていないと思わぬ隙間から入った空気が流れを乱し、計画したとおりに換気ができなくなります。
思わぬところに小さな隙間がたくさんあると、いたるところで空気の流れを乱します。
これが、先ほどの臭い、温度ムラ、結露の原因になります。
温度ムラや結露は、もちろん断熱性能と深い関係があります。
なので、気密性能、断熱性能、そして計画換気は3本の矢^^
三つ揃って初めてその性能を最大に発揮してくれます。

数値、数値といっていますが、大事なの実際の住み心地ですよね。
「心地よさ」という見えないものを陰ながら支えているのは、数値を生み出す技術力。
私たちにできることは、「心地よさ」を、その人の暮らし方にあったカタチで、粛々と作り続けることだと思っています。
この家で暮らして幸せだと言ってもらえるように。
 

 
お盆休み。空と海を眺めてゆっくり過ごしまーす!トモコでした。